ダイナミックゴールドが重たく感じたら、AMT Tour White にしよう。
ダイナミックゴールドが重たく感じたら、AMT Tour White にしよう。
広島市安佐北区のゴルフスタジオ スルーザグリーンです。
以前に「ツアーイシューAMT」について書きましたが、
今回「ダイナミックゴールド AMT Tour White』を扱う機会がありました。
リシャフトして気付いたことを書きたいと思います。
「ダイナミックゴールド(DG)が重たく感じ始めたら、何にシャフトを変えるか?」
よく聞かれることの一つです。
突然軽量シャフトに変えると、手打ちになったり他のクラブとのバランスが一気に崩れたり。
そこでオススメなのが、この「AMT Tour White」です。
ミドルからロングアイアンにかけて程良く軽量化されると共に、他にもメリットがあります。
AMT Tour Whiteの特徴
ダイナミックゴールドAMTシリーズは、ウェイトフロー設計のダイナミックゴールドです。
「ウェイトフローとは?」
最近のアイアン用のシャフトの殆どは、ロングアイアン用からウェッジ用(Pw)まで、重量が同じコンスタントウェイト設計です。
メーカーサイトはこちら→ 「トゥルーテンパー AMT TOUR WHITE」
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コンスタントウェイト設計とは?
例えば、AMTではない通常のダイナミックゴールドのS200は、カタログ値でロングアイアン用もPw用も、カット前の重量は129gです。
- コンスタントウェイト設計は、長い番手も短い番手も、シャフトの重量が同じということは、番手ごとの専用設計ということです。
理論的には、ヘッドの番手の重量差分だけクラブに組み上がった際の重量差になります。
番手別専用設計ではない場合は?
反対(?)に、同じシャフトでロングアイアン用もPw用も使用する「ディセンディングウェイト設計」のシャフトもあります。
例を挙げると、
#2I用のシャフトだけを必要な長さにチップ側とバット側を切って使用します。
そのため、シャフト単体の重量は
最も長い#2I用に切ったものが最も重たくなります。
Pw用に切ったシャフトは、多く切り落とすためシャフト重量は軽くなります。
書くまでもありませんが、
ヘッドの番手の重量差(+7〜8g前後)を、短くなるに連れシャフトが軽くなっていく事で打ち消し
クラブに組み上がった際の番手間の重量差を小さくします。
短いものと長いものを同じ感覚で振ろうとすると、
長い番手を振りやすく・短い番手は重量を増やしてバランスを取る必要があります。
この時のクラブの振りやすさを数値化したものが、当店で言う「振り抵抗」になります。
ディセンディングウェイト設計は、他メリットを優先しているため、振り抵抗を揃えるためには専用の重量を設計したヘッドが必要です。
※全く同じ設計のシャフトを切ってセットを作るため、シャフトのしなり感を揃えられるというメリットがあります。
そこでウェイトフロー設計
メーカーのカタログによると、DG AMT Tour WhiteのS200は、シャフト重量が#2I用〜Pw用で105g-129g。
今回のAMT Tour White S200の場合、#5Iの装着シャフト重量は105g。
PWの装着シャフト重量は119gでした。
データは以下の通りです。
AMT Tour White S200 | #3I | #4I | #5I | #6I | #7I | #8I | #9I | PW |
装着重量(g) | 100 | 103 | 105 | 107 | 110 | 112 | 115 | 119 |
Pwは0.125インチ長めに長さを取っています。
1番手毎に、だいたい2〜3gずつ重量が変化しています。
メーカーカタログでは3gずつ変化すると記載がありますが、カット前だと3gずつ変化しているのだと思われます。
ウェイトフロー設計の振り抵抗はどうなる?
設計の目的の振り抵抗はどうだったかというと、
今回はスイングウェイト(バランス)をD2で揃えて組立しました。
シャフトは異なりますが、バランスフローで組み上げしたアイアンと一般的なバランスのみ揃えて組み上げした場合とで、それぞれ振り抵抗の値を比較してみます。
振り抵抗 | シャフト | #5I | #6I | #7I | #8I | #9I | PW |
通常 | Project X/6.0 | 2705 | 2681 | 2676 | 2674 | 2668 | 2662 |
ウェイトフロー | AMT Tour White/S200 | 2703 | 2690 | 2693 | 2690 | 2681 | 2680 |
バランスフロー | NS Modus3 120/S | 2683 | 2682 | 2680 | 2677 | 2676 | 2679 |
#5IとPwの差に注目すると
通常、スイングウェイト(バランス)合わせのアイアンでは、
- 長い番手ほど「振り抵抗」が大きく、振り切るのに強い力を必要とします。
- 短い番手ほど「振り抵抗」が小さく、小さい力で振り切れるます。
個人差がありますが、数値が20ぐらい変化するとほとんどの方が差を感じるようです。
振り抵抗 | シャフト | #5I | PW | 差 |
通常 | Project X/6.0 | 2705 | 2662 | 43 |
ウェイトフロー | AMT Tour White/S200 | 2703 | 2681 | 22 |
バランスフロー | NS Modus3 120/S | 2683 | 2679 | 4 |
シャフトがそれぞれ異なるため一概には言えませんが、スイングウェイト(バランス)を基準に組み上げた場合の差の約半分に収まりました。
バランスフローに組み上げたセットは、振り抵抗を測定しながら調整しているため、振り抵抗の差は最小限です。
リシャフトだけで、振り抵抗の差をグッと減らせる特性が分かりました。
AMT ツアー ホワイトは、こんな人にオススメ
スバリ、「アイアンセットを各番手、同じ振り感で揃えたい人」にオススメです。
反対に、同じ振り感で揃えたくない人がいるのか?
以前にも書きましたが、
- 「ロングアイアンは気合を入れて振る」
- 「ショートアイアンは抜いて振る」
これを結構多くの方が知らず知らずにやっています。
ロングアインの振り遅れでスライスするのを防止したり、ショートアイアンが引っかかるのを抑えています。
スイングウェイトが揃っている通常のアイアンでは、ロングアイアンの方がスイングスピードを維持するのに大きな力が必要(クラブがそこへとどまろうとする重さが大きい)です。
ショートアイアンは問題なく振れ、ロングアイアンが振り遅れでスライスするのであれば、もしくは番手間の距離差がきちんと出ないのであれば、重量を特に身体から遠い部分(グリップよりヘッド側)を軽くすれば、スイングスピードを維持し振り切ることができます。
この問題をシャフトの重量をフローさせることで解決しようというのが、この「ダイナミックゴールドAMTシリーズ」です。
運動タイプではType-CとType-Dと相性が良い感じです。
今回装着の方はType-Cです。
「試打クラブが、明らかに自分のクラブより振りやすく距離も出ている。」から、お選びいただきました。
AMT そろそろ次のステップへいきましょう!
「D2じゃないと・・・」「C9じゃ軽すぎて・・・」
未だにバランス計と不毛な戦いをされている方が多いです。
スイングウェイトと呼ばれるこのバランスが、何を示しているものか分かっていないか、誤解している方が殆どです。
同じイメージで振りたいのなら、意味が分からず合わせている数字を捨てて、実感と納得ができる数値にこだわりませんか?
DG AMT Tour Whiteにリシャフトして、更にバランスフローを少し取り入れれば、
「あれ?#4I使えるじゃないか?」という事も十分に考えられます。
数値的な差が出ているので、リシャフトするだけで十分かもしれませんが。
追記:組み立て例 その2
#3I〜PW+ウェッジ 2本を組み立てる機会がありましたので、追記します。
ヘッド形状の異なる番手がセットになっているコンボアイアンのため、多少数値が前後している部分があります。
AMT Tour White/S200
#3I | #5I | #7I | #9I | PW | 50 | 56 | |
長さ(インチ) | 38.75 | 37.75 | 36.75 | 35.75 | 35.375 | 35.25 | 35.25 |
スイングウェイト | D0 | D1 | D2 | D2 | D2 | D3 | D3 |
重量(g) | 395 | 412 | 431 | 449 | 463 | 463 | 463 |
振り抵抗 | 2674 | 2663 | 2659 | 2652 | 2658 | 2663 | 2673 |
ロングアイアンが振り難い方向けに、記事を投稿いたしました。
ミドルアイアン・ショートアイアンは問題ない方は、コチラを合わせてご覧ください。
→「ロングアイアンの上がらない・スライスするに効果あり!」
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