ダイナミックゴールドAMTはどう違う?アイアンの振り心地はどうなる?
AMTでアイアンの振り心地はどうなる?
広島市安佐北区のゴルフ工房『スルーザグリーン』です。
バルドのCB11アイアンにダイナミックゴールドAMTのツアーイシューを装着しました。
ダイナミックゴールドAMTは、ウェイトフロー設計のダイナミックゴールドです。
タイトリスト716シリーズ取り付けされて、話題になりました。
通常のダイナミックゴールドAMTとツアーイシューAMTがあります。
今回はツアーイシューAMTのUSモデル、フレックスS400を装着しました。
これまでのダイナミックゴールドと何が違うか、組み立て段階から振ってみての感想までを比較してみたいと思います。
さて、どうだったかというと
ウェイトフロー設計のダイナミックゴールドAMT
振った感じなどのレポートの前に、このダイナミックゴールドAMTの設計についてちょっと書いておきます。
通常のアイアン用に多いシャフトは「コンスタントウェイト」ダイナミックゴールドAMTは「ウェイトフロー」と呼ばれる重量の設計がされています。
- コンスタントウェイト設計
短いPW用でも、長い#3I用であっても同じ重さで設計されたシャフト。
なので、コンスタントウェイトのダイナミックゴールドであれば、#3I用でもPW用でもS200だと120g前後ぐらいで装着されています。
- 「ウェイトフローシャフト」
PWなどの短い番手は重く、#3Iなどの長い番手は軽くなるように設計されたシャフト。
今回のAMTツアーイシューS400の場合、#5Iの装着シャフト重量は110g。PWの装着シャフト重量は122gでした。
データは以下の通りです。
AMTイシューS400 | #5I | #6I | #7I | #8I | #9I | PW |
装着重量(g) | 110 | 112.5 | 115.5 | 117.5 | 119 | 122 |
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多くのシャフトが、コンスタントウェイトでの設計されている背景には、昔からの基準「スイングウェイト(通称:バランス)」の影響があります。
「D0」や「C9」といったスイングウェイト(通称バランス)を気にされる方がまだまだ多いですね。
スイングウェイト(バランス)の特徴
- スイングウェイトが同じでもクラブが短くなると、振り心地は軽く感じる。
スイングした際に、クラブがプレイヤーに与える抵抗が同じD0アイアンでは、中央値になる7番アイアンと比較して
- ロングアイアンの方が振り抵抗値が大きい(振り切るのにより大きな力を必要とする)
- ショートアイアンの方が振り抵抗が小さい(より小さな力で振り切る事ができる。)
これにより、ミドルアイアンと同じ出力でスイングした場合、ショートアイアントの引っ掛けや反対に、ロングアイアンのスライスの原因になっています。
多くの方は、ミドルアイアンの7番アイアンを試打してアイアンを選んでいます。
スイングウェイトで統一されたアイアンセットは無意識に、これまでの経験で以下のように調整してスイングしています。
- 「ロングアイアンは気合を入れて振る(100〜120%)」
- 「ミドルアイアンは適度な力感で振る(70〜90%)」
- 「ショートアイアンは抜いて振る(60〜80%)」
これにより、「ロングアインの振り遅れ」でスライスするのを防止したり、ショートアイアンが引っかかるのを抑えています。
スイングウェイト(バランス)とは何か?
そもそもD0やらC9がどのようなものか?
多くの方はさっぱり分かっておられませんが、なぜか重要視される傾向にあります。
「何を示している記号か分からないが、同じ記号で揃っていれば同じ振り心地になる(クラブからスイングへの影響が同じ)」
と信じられています。
残念ながら、そうではありません。
スイングウェイト(バランス)は、あくまでもグリップ側から見て、クラブの重心がシャフトのどこにあるかを示すものです。
総重量が280gの軽量クラブも、1kgの超ヘビーなクラブも、グリップ側から見て同じ位置に重心があればスイングウェイトは同じ記号になります。
(D0ならD0、総重量に関係なく同じ記号表記になります。)
極端に書きましたが、振るまでもなく同じ出力で振れそうにないですね。
余談ですが、このクラブの重心位置を「芯」だと言われる方もおられますが、
お分かりのように、そこでボールを打ったら折れます。
クラブが静止している状態での重心位置以上でも以下でも無いということです。
アイアンセットを同じ力感で振りたい
先ほども書きましたが、
スイングウェイトが揃っている通常のアイアンでは、ロングアイアンの方がスイングスピードを維持するのに大きな力が必要(クラブがそこへとどまろうとする重さが大きい)です。
「ダイナミックゴールドAMT」とは
- ショートアイアンやミドルアイアンは問題なく振れるけど、ロングアイアンが振り遅れでスライスする。
- 番手間の距離差がきちんと出ない。
この状態であれば、重量を特に身体から遠い部分(グリップよりヘッド側)を軽くすれば、スイングスピードを維持し振り切ることができます。
この問題をシャフトの重量をフローさせることで解決しようというのが、このダイナミックゴールドAMTです。
未だにバランス計と不毛な戦いをされている方が多いです。
同じイメージで振りたいのなら
目的と一致していない、意味が分からず合わせている数字を捨てて、
実感と納得ができる数値にこだわりませんか?
AMTと通常のDGとのステップを比較しました。
ステップの間隔は通常のダイナミックゴールドと変わりませんでした。
実際に振ってみて、#5Iはこれまでよりも弾道がやや高くなり、飛距離が5yほど平均して伸びました。
これまでクラブに合わせて左へ置いておいたボールポジションを修正。
- #6I・#7Iと変わらないイメージでショットすることが出来ます。
- #7I以下のアイアンに関しては、従来のダイナミックゴールド変わらない弾道が出ています。
私の場合、#5Iの負荷量がスイングのパワーよりも大きかったため、ショートアイアンと同じ出力では振り切れていなかったようです。
タイトリストに装着されたAMTを打たれた方の中には、「ロングアインが逆に飛ばなくなった」という方も居られるようです。が、恐らく元々ロングアイアンが心地よく振れていた方なのでは無いかと考えられます。
むしろロングアイアンに合わせて、ショートアイアンに鉛を貼られているような方は、ボールに伝える重量が減るわけですから、スイングスピードが変わらなければ、飛ばなくなるでしょう。
ご自身のアイアンの振り心地、ぜひ見直してみてください。
合わせてこちらの記事もご覧ください。
→『ダイナミックールドが重たく感じたら、AMT Tour White にしよう。』
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THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
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※5/2追記
実戦にて2ラウンド使用しました。
AMTへリシャフトする前は、NS MODUS3 120/Sでしたが、ショートアイアンで物足りなさを感じていたのが、解消されました。
左右の曲がりが明らかに減り、弾道の高さが違うだけで異なる番手でも球筋が揃った感じです。
もう1セットもAMTにしてみようかと考えています。
※9/7追記
USモデルと日本仕様の違いについてご質問を受けましたので、わかる範囲で。
USモデルは今回取り上げたように、フレックスがSはS400となります。
日本仕様はS200です。
重量を確認するとS400はX100に比べ、約2g重くなります。
S200はX100に比べ約1g軽くなっています。
コスメの話をすると、DGツアーイシューと同じようにUSモデルはロゴのプリントがそのままです。
日本仕様は、ロゴのプリントの上に剥離防止のためにクリアが吹かれてコーティングされています。
そのため、日本仕様の方が艶があるように見えます。
プリントの剥がれが気になる方は、日本仕様をお勧めします。
※12/7追記
タイトリストの718シリーズに装着されているAMT TOUR WHITEとAMTがどう違うのか気になります。
近日メーカーさんに問い合わせてみたいと思います。
アメリカではこのホワイト以外に、ブラックとレッドがラインナップされています。
AMT TOUR WHITEの方が最初のステップまでは、AMTと比較して長くとってあるようなので、柔らかいのかな?という予測ですが。
※12/22追記
AMT TOUR WHITEとAMTの違いについて、タイトリストさんに聞いてみました。
前作716で採用していたダイナミックゴールドAMTと、718に採用しているAMT TOUR WHITEは、基本変わらないそうです。
シールラベルから、ツアーイシューぽいシャフトプリントへ変更したとの事でした。
現物同士を並べて確認したいところですが、ちょっとチャンスに恵まれていません。
ご質問いただきましたので、現在得ている情報を追記させていただきました。
まゆう
私もAMT TOUR WHITEとAMTとの違いが気になっています。
情報が入りましたら教えていただけると幸いです。
ttg
コメントありがとうございます。
追記にてお知らせさせていただきます。